2013年8月16日金曜日

新・日本紀行(119)九十九里 「伊能忠敬」







 新・日本紀行(119)九十九里 「伊能忠敬」 



歩きに歩いて日本地図を作った男・「伊能忠敬」・・、

小生は、今、日本の海岸に沿って車で旅をしているが、ここ九十九里町出身で、日本中のあらゆる海岸を歩き通した男がいる、「伊能忠敬」である。 
歴史上、或いは未来永劫も、これ程日本中を自分の足で歩いた人物はいないし、再び出る事はないであろうといわれる。 
それも趣味や健康のためだけでなく日本地図をつくる目的、仕事としてである。

江戸末期、55歳から73歳の13年間、日本中を測量して歩いた。 
距離にして35200kmといわれ、地球1周分、九州の果てから北海道の果てまで九回も往復した事になる。

忠敬は、今の九十九里に生まれ、忠敬が49才で家督を譲り、かねて趣味としていた天文を更に探求すべく江戸に赴き、幕府歴所・天文方(江戸幕府の職名・若年寄に属し、天文・暦術・測量・地誌・洋書の翻訳などに関することをつかさどった)に大阪より着任したばかりの高橋景保(たかはし かげやす・江戸時代後期の天文学者)に強引に弟子入りをした。

幕末の日本は、ペリーが浦賀に来航する前からロシアが蝦夷地に出没したり、多数の外国船が日本周辺を徘徊していた時期でもあり、時には、沿岸海域で援助や遭難、難破して救助を求めて来るときもあった。 
鎖国時代の幕府は、その様な外国船に対してある種の脅威を感じ、時には衝撃をうけていた。

幕府は、このような時世に測量家としての名を挙げつつあり、腕を見込まれていた忠敬に注目し、しかも、私財を投じて測量事業を行なっていたことが幕府にとっても有益だと判断したようで、忠敬に「測量方」を依頼する。 


最初の測量は蝦夷地(現在の北海道)およびその往復の北関東・東北地方において行われた。 
だが、忠敬の測量が極めて高度なものであったことから、その後徐々に幕府からの支援は増強され、国家的事業として育っていったという。
忠敬が、正式に幕府の命を受け、日本の地図作りに没頭し、前人未踏の成果を挙げたのは国土防衛のためでもあったのである。 その結果、18年間に至る日本全土の測量、地図製作という大事業を成し遂げた。 

忠敬が作成した地図は伊能図として、世界でも実測による地図として貴重であり、且つ精度も非常に高く、昭和の初期まで軍・参謀本部の20万分地図に使われていた程であった。


利根川河口より少々入った川べりに「佐原」の町がある。

江戸期は水運で栄えた商いの町で、古い町並みのいたるところに昔の面影が残る建物が多い。
忠敬が18歳の時に、下総国香取郡佐原村(現・香取市佐原)の伊能家に婿養子に入り、以来しばらくは商人として活動する。 
伊能家は、酒、醤油の醸造、貸金業を営んでいた他、利根水運などにも関っていた。 商人としてはかなりの才覚の持ち主であったようで、伊能家を再興したほか、佐原の役職をつとめたなどの記録が残されている、そのためかなりの財産を築いたともいわれる。

現在は、この地に記念館があり、彼が制作した「大日本沿海輿地全図」(220枚)や数々の下絵地図、方位、距離観測器具などが展示されている。


次回は、「一の宮、御宿



 


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